フローターを用いた方法
まず、フローターを用いた方法。基本的には、この様なサイトで発売されているエギの原理を真似たもの。その他の市販されているエギでも同じ原理で飛距離がアップする。
原理は、キャスト時にエギを逆さまに固定することで、重心を下にし、着水時までその姿勢を維持させる。これにより、キャスト時におけるエギの空気抵抗が抑えられ、筆者の経験からだと2割ほど飛距離がアップする。
まず、フローターを付けるためにエギのカンナを加工する。


写真のようにエギの背中側のカンナを一本折り曲げて、真っ直ぐにする。カンナが折れてしまうようなら、ライターなどで赤くなるまで炙ってから曲げるといい。また、先端の尖った部分はカットしたほうがいい。
次に、エギを逆さまに固定するためのフローターを加工する。フローターにはシモリ玉を使うのがちょうどいい。ビーズなどでも代用可能。大きさは直径3mmくらいの小さめのものがいい。

シモリ玉の種類により、ドリルや、熱した針などで穴を広げて調整してやる必要がある。大体穴の直径は1.2mm~1.5mm程度(エギの大きさとラインの太さに合わせて調整する)。感覚的には、リーダーとカンナを通したとき、抵抗なく、スポッと抜ける程度。少し抵抗があるようなら着水時に抜けにくくなってしまう。また、スカスカの状態だとキャスト時に抜けてしまうことが多くなる。リーダーとカンナを何回か通して、調整しておくことが重要。
シモリ玉は大きい方が、着水時の抵抗が大きく抜け易くなるが、これくらい小さくても十分。

写真のように黒く塗るとより目立たなくなる。
次にセッティング。

この様にスナップ(使用していれば)の上にフローターを通す。

エギを付けた様子。


セットした様子。エギの頭をまたぎ、ラインを曲げたカンナに、フローターで固定する。
この状態で、通常通りにキャストする。
リングを用いた方法
次に、リングを用いた方法について。この方法はエギの加工をする必要がなく、また、フローターも取り付ける必要はないが、リングの調整や、キャストの仕方などが若干難しくなる。
仕掛けは至って簡単。

写真のように、スナップの手前20cmくらいのところに、リングを結ぶだけである。リングはスプリットリングがよく、またスイベルなどでも可能。
重要なのはリングの大きさと、スナップとリングの距離。リングはスプリットリングであれば#0や#1といった小さめのものを使う。穴が大きいと、エギがキャスト時にリングから外れてしまうことが多くなる。また、穴が小さすぎると、着水時にエギがリングから外れにくく、リーダーがカンナに絡まることが多くなる。
次にスナップとリングの距離であるが、大体、エギの1.5倍から2倍ほどがちょうどいい。短いと着水時にエギがリングから外れにくくなる。長めくらいの方がちょうどいい。

実際の仕掛け。この状態からエギを逆さまにしてカンナをリングにかける。


セットした様子。エギの頭をまたいで、エギの背中方向のカンナにリングをかける。この状態で、キャストする。
この方法だと、カンナの開きが大きいエギなどではキャスト時にリングから外れ易かったりと、エギの種類によって投げ方や、リングを変えるなどの工夫が必要。どちらかといえばフローターを用いた方法の方が安定している。しかし、釣り場で簡単に仕掛けができ、応急的に使用するにはいい。
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